初めてでも楽しめる!日本庭園観賞の基礎知識

私の趣味の1つに、日本庭園観賞というものがあります。

 

記事でもいくつか書かせていただいて頂いているのですが、

日本の庭園は都会の中でも

すごく静かな空間なので、

仕事のことなども忘れ、

すごくリフレッシュできて

個人的にすごくおすすめです!

 

 

しかし日本庭園というと一見お堅いイメージで

敷居が高いという意見が多いように思います。

 

また、難しそう。風情とかよくわからない。

という声もよく聞きます。

 

ただ、簡単な基礎をさらっと覚えるだけでも、

日本庭園観賞は100倍楽しくなります!

 

少しでも日本庭園に興味がある、

気になるという方のために、

簡単な基礎知識をまとめたいと思います。

 

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日本庭園は何を楽しめば良いか?

まず多くの庭園の基本構成として、

「池」があり、池の中に「島」が作られ、

池の向こうに「築山」という山が築かれます。

池の形状を基盤としながらそこに

石を据え、草木を植え、橋や建物が建てられます。

この一通りの構成のプランの事を、

「地割」といいます。

 

さらに基本の様式として、

池泉庭園枯山水露地庭園があります。

 

池泉庭園

文献に残されている、日本の最古の庭園は、

この「池泉庭園」だそうです。

 

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天龍寺庭園(京都府・嵐山)

 

池でありながら、

大海の風景の美しさが表現されています。

池の護岸にも、

小石などを敷き詰めて

海洋風景の景色を表現していたりと

細部にまで見所は絶えません!

 

池の中央には

島が作られることが多く、

これは、海の彼方にあると考えられていた

「蓬莱」が表現されていた名残です。

蓬莱は神聖な場所として

崇められていて、

池の中で1番大きい島が大体蓬莱です。

 

さらには池の向こう岸に渡る

橋を架ける中間の役割を果たす「中島」

それとは別で盛り土部分が少なく、

ほとんど石組で作られた「岩島」など、

色んな要素が組み合わさり

池の景色に個性を生み出します。

 

また、滝の形に組まれた石を

「滝石組」といい、

日本庭園には欠かせない要素となっています。

その中心の水が落ちる石を

「水落石」

滝の真下にあり、

落ちてきた水を分ける役割を持つものを、

「水分石」といいます。

 

泉からの水が滝を落ち、流れに進み

海を表現した池を生み、

中島や岩島などと景を作り出す。

この一つの自然の流れを

凝縮し表現したものが

池泉庭園です!

 

枯山水

かれさんすい。と読みます。

池泉庭園と同様、

自然の景色を表現したものです。

f:id:tomoyaa:20170222144156j:plain東福寺方丈(京都府京都市東山区

 

では何が池泉庭園と異なるのか!

枯山水水を一切使わず、

石や砂を用いて、

水の流れを表現しています。

 

滝一つにおいても、

いかにも水の流れているような

模様のものや、ツヤのあるものを選び

高く組むことで滝を表現します。

 

大海は、白砂を敷き、

そこに潮の流れを表現する為、

砂紋を描きます。

この波模様が、枯山水の美しさを

より引き立てます。

 

枯山水の素晴らしい点は、

石や砂だけを用いることで、

長年にわたってそのクオリティーを

保ち続けることです。

もちろん海を表現する白砂に関しては

細かい手入れが必要ですが、

石というのは殆ど形に変化はなく、

庭園が造られたその時のまま

維持されていることが多いです。

 

一番その庭園の歴史、奥深さを感じれるのは

この枯山水ではないかと思います!

 

露地庭園

先に紹介した、

池泉庭園、枯山水に新しく加わる

日本庭園の要素が、「露地」です。

 

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城西之丸庭園(和歌山県和歌山市

 

門から庭園に入り、待合に立ち寄り、

茶室へと進む道中に

自然の景を盛り込んだもので、

「路地」が由来となっています。

 

この露地は池泉、枯山水に比べ

より身近に感じやすいのが特徴です。

 

見所としては、

園路の地面に敷かれた「飛石」

と呼ばれる石の並びであったり、

薄暗い道を明るく照らす「燈籠 」

の造形の美しさです。

 

飛び石は、苔や土でぬかるんだ

足元を確保する為のものですが、

その石の敷き方にも個性があります。

 

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燈籠も、それぞれの形に 

特徴があり、燈籠が好きで

庭園に通うファンも少なくありません。

 

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結局日本庭園とは?

作庭家・庭園研究家である

重森千靑さんの「日本の10大庭園」という本には、 

国内に点在する多くの「大名庭園」においても、

池泉、枯山水、露地といった三つの要素が

組み合わされることによって、

最高の空間が成立したのだった。

と記されています。

 

ざっとまとめると、

日本庭園とは、

歴史ある池泉庭園や枯山水の要素に、

露地庭園の趣が上手く取り入れられたもの

ということでしょうか。

 

最後に

日本庭園についての本を元に、

初めて見る際に注目すると楽しい点を

まとめてみましたが、

専門的な用語も多く、

少し分かりづらいかもしれません。

語彙力のなさ、すみません。

 

ただ単純に、桜や紅葉など

季節を感じるために庭園に訪れる方も

すごく多いので、

そういう入り口から

日本庭園に興味を持つ方が増えると

嬉しいです!!

 

入場料も300〜500円と、

気軽に出向くこともできます。

 

1人でも友人とでも楽しめる日本庭園鑑賞。

お手軽な趣味をお探しの方々、

一度試してみてください!

 

参考文献

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。